いおうじまはっさくたいこおどりほぞんかい

硫黄島八朔太鼓踊り保存会

鹿児島県
国指定・ユネスコ無形文化遺産

芸能名

いおうじまはっさくたいこおどり

硫黄島八朔太鼓踊り

鹿児島県の離島である三島村に伝わる硫黄島八朔太鼓踊りは、400年以上伝わる太鼓踊りの最中に奇怪な仮面神「メンドン」が登場するというユニークな伝統芸能で、国指定無形民俗文化財です。また、「メンドン」は、ユネスコ無形文化遺産「来訪神:仮面・仮装の神々」に登録されています。

起源ははっきりしませんが、一説によると慶長3年、豊臣秀吉が朝鮮出兵の際に島津義弘公に従い、硫黄島から長濵吉延、岩切、芥切の3人が従軍し、泗川の戦いで窮地に落ち込んだ義弘公を助けて戦功をたて、これにより恩賞を賜り大いに面目を施したので、その凱旋祝としてこの踊りを奉納するようになったということです。

鉦を持った歌い手が歌い、矢旗を背負い太鼓を抱えた踊り手が独特の節に合わせて賑やかに踊ります。踊りも佳境に入る頃、奇怪な面を被った「メンドン(悪魔払いの神)」が現れ、スッベン木と呼ばれる神木で見物人を追いかけたりして悪魔払いをします。「メンドン」がユネスコ無形文化遺産に登録されてからは観光客が増加傾向にあり、地域の盛り上がりと共に関心が高まっています。