鹿児島県は,南北600キロメートルに及ぶ広大な県土を有し,温暖な気候と豊かな自然の下,古来より日本の南の玄関口として様々な文化との交流が盛んに行われるとともに,各地域の自然,歴史及び風土に根ざした多彩な文化が育まれてきました。

鹿児島市内各地には,旧集成館をはじめとする薩摩藩ゆかりの歴史的遺産や,永年に渡り引き継がれてきた貴重な伝統芸能など豊かな地域文化が息づいており,霧島市においても,五穀豊穣を願う様々なお祭りや天孫降臨の神話を表現したものなど,それぞれの地域のルーツや誇りなどを表現した多くの伝統芸能が残されています。

このたび,「地域伝統芸能全国大会」を鹿児島県で開催し,伝統芸能の素晴らしさを多くの皆様へ披露していただく場として活用することで,普段伝統芸能に触れる機会の少ない方々にも広くご覧いただき,鹿児島県の伝統芸能の魅力を再発見・再認識していただくとともに,新型コロナウイルス感染症の拡大で沈みがちな世の中を少しでも元気づけたいと考えています。

また,当大会では,伝統芸能を継承されてきた方々を顕彰し,発表の場を創出することで,担い手の方々のモチベーション向上を目指し,未来に向けて祭りの担い手の育成や更なる活躍のきっかけとなるように取り組みます。

併せて,国内外の伝統芸能が一堂に集まり,出演者同士の交流を図ることで,伝統芸能の魅力に気付いていただき,「伝統芸能」の観光資源としての価値を向上させ,各地域の振興につなげてまいります。